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僕は君を連れてゆく

第5章 ☆気象戦隊☆ARASHIレンジャー☆

―イエローside―

なんとしても、賞金を、この手に掴むんだから!

ここは、ジョニー北河が主催しているオーディション。
賞金が1,000万円もでるんだ。

別に使い道なんてないけど、お金だもん。あるにこしたことはないでしょ?

でも、遠かった…普段乗らない電車で気持ちが悪い。
ダメだ…吐きそう…

トイレに走った。
そうしたら、さわやかなクリクリお目目とぶつかった。
「ごめんなさい!」ダメだ…吐く…

「来いよ…」

「おじいさん、気分悪いみたいだ。入るよ?」

清掃中の看板を、片付けているじじぃを横目にトイレに入った。

トイレの個室のドアを開けて
「吐いちゃえよ…」
背中を擦ってくれる…クリクリお目目はいい人だ。

ひとしきり吐いたらスッキリした。

「ほらっ!」
濡らしたハンカチを貸してくれた。

「どうも。」
いい人。でも、ライバルだもん!

「それ…捨てていいから。」
そう言ってトイレから出ていった。

会場に戻ったらオーディションは終わっていた。
「1,000万が…」

また、気持ち悪くなってきた…

目を開けたら原色のスーツを着て、並んでいたんだ。

「Youたち。今日からヒーローだよ‼」

なんだこれは。これもオーディションなのか。

「給料は出るの?」

俺は二宮和也、イエローだ。
金、金、金ってしつこいと思っているだろう?

だって、こんな恥ずかしい格好させられるうえにタダ働きなんて…

早く走れても、高く跳べてもお金にならないなんて…

すぐ真に受けてジャンプしてるバカがいる。

「本当にすごい跳ぶよ!やってみてよ!」

「やだ!やめろ!」

あのブルーのやつ。マスク被ってるのに鼻をほじろうしてる。こいつもバカだ。

なんで、俺なんだよ…

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