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僕は君を連れてゆく

第42章 MJ倶ラブ

【マスターの独り言】



「ようこそ、MJ倶ラブへ」

今日のお客様、櫻井翔さま。

綺麗な顔だった。

スーツの姿からは華奢な体つきを想像したが、
思ったよりも筋肉があった。

そして、なにより、私がそそられたのは、お臍。

カッチリと着こなしたスーツ。
ボタンも全てとめられていたし、胸ポケットのチーフだってアイロンがあてられていた。

そんな彼のお臍にはピアスがついていた。

そこを舌でつつくと、体を震わせ吐息を漏らした。

思い出すと…


このbarは癒されたいと思う人間の目の前に現れる。

そんな彼らを俺は全身全霊で愛するんだ。



たった、一晩。

たかが、一晩。

されど、一晩。




全身全霊で愛された彼らは肩に背負っていた重たい荷物をおろすことができる。

そして、また、日々を生きていくんだ。


次はどんなお客さまをご招待しようか。




え?
俺の名前?



知りたかったら、また、おいで。


わたしは、いつでもここにいるから。


MJ倶ラブに。









【マスターの独り言.おわり】

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