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僕は君を連れてゆく

第47章   OTR  from.BB

人は間違える。

でも、やり直せる。

そんな道を作ってやるのが俺たちなんだ、と。

相葉くんが言っていた。

ニノは、そんなの綺麗事だって笑ってたけど。

「いいの?落ち込んでるよ?」

肩を落とし出ていく相葉くんの背中を見送りながらニノに近づき声をかけた。

「いいの、いいの!」

「夜、甘えるんだ?」

「そうそう」

「そうなんだ~、へぇ~」

「あっ、違う、変な意味はないから」

「いやいや、俺、なーんも言ってないから」

「もうさ~、やめてよね~遠回しに探るの」

「探ってなんかないって~」

「でもさ、本当に、甘えられる人がいるのって、幸せだよ、」

そう小さく呟いたニノの横顔はとても綺麗だ。


誰かを傷つけてまで、幸せになりたいなんて思わない。

傷つくのは自分だけでいい。

だけど、傷ついた自分のために涙を流してくれる人がいる、それを忘れてはいけない。

愛すること、信じること、それは同じことなんだと思う。



「ねぇ~!かず!やっぱ一緒にきて?ね!お願い!」

「やだよ!俺まで怒られるもん」

「頼むよ~!ね?一生のお願い?」

相葉くんの何回目かの一生のお願い。
なんだかんだで、ニノは首を縦にふるんだ。



本当に二人は、お互いが最高の相棒なんだ。




【松本潤の日常、おわり】



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