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僕は君を連れてゆく

第63章 3億円の真実

スタッフからカンペが出るわけでもなく、
ここまで本当にダラダラといつものように喋ってしまった。

テレビの向こう側のファンのみんなのことなんて
ちっとも忘れてた…

S「で、3億円なの?」

M「おぉ!なに?ジャグジー?」

N「…ついてるね…」

O「お風呂にテレビは?」

N「あるね?」

A「3億円ではないけど、それなりにいいところだよね?だって、俺ら嵐よ?」

ナイス!相葉さん!

M「寝室はひとつなんだ?」

A「そこはさ~、事務所通してくれる?」

O「じゃぁこのまま遊びに行こうよ!」

それは、マズイ…
非常にマズイ…

A「いいよ~!みんなで来てよ」

M「じゃぁ、宴会だね」

S「ニノが黙ってるけど…」

N「まぁ、もういいや…何でもいいや」

O「ニノ、良かったね」

N「……」

S「ニノが色んなことを考えてるの気づいてたんだけど…相葉くんがいてくれて本当に良かった」

A「翔ちゃん…」

M「これからも、よろしくね」

やっぱり、この五人でよかった。

なんで、あんなに悩んでたんだろう。


A「ニノ…」

相葉さんが俺の名前を呼んで頭を撫でる。

N「やめろっ…」

O「…嬉しそう…」

N「これからも、よろしくお願いします」

溢れる涙を隠すように立ち上がり頭を下げた。

そこで、CMに入った。

S「顔、上げて」

M「ほらぁ!座れ!」

N「大丈夫かな?」

A「大丈夫だよ、ね?」

O「俺たち嵐だよ?」

N「…だよね」




視聴率はよかったんだって。
Twitterの世界のトレンドってやつも取れたらしい。
事務所への問い合わせ、テレビ局への問い合わせがすごくて…
結局、迷惑をかけてしまった。

でも、俺が思ってるよりも受け入れてもらってるような…


A「ニノ!みんな来ちゃうよ?」

N「はいはい、これ、ここ?」

A「松潤の穴子~」

N「相葉さん…」

お寿司をテーブルに広げる相葉さんシャツの裾を引っぱる。

A「うん?」

N「ありがとね」

A「何が?」

N「何でもないよ」

相葉さんが笑ってる。

俺たちはまだまだこれからなんだ。



Fin.

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