
僕は君を連れてゆく
第67章 瞬きの合間に
「いいよ…」
「…」
掴んだ腕はそのままに手首を掴む俺の腕をそのまま引き寄せた雅紀は俺の指に口づけた。
その唇はとても熱くて。
「シテ…翔ちゃん…」
今まで見たこともないような顔した雅紀がいた。
潤む瞳
吐き出される息は熱くて
俺にすがるように腕を回してくる
もっと、と
俺を求める掠れた声
深く
俺を求める絡む足
そのどれもが俺を煽る。
「あっ…雅紀っ、ダメだ」
「いいから、ね?」
「だって、お前…」
「俺は翔ちゃんになら何されても大丈夫だからっ」
雅紀と繋がるそこがドクンドクンと脈打つ。
「動いて…」
「とまんねぇ」
「翔ちゃん…」
何度も俺の名前を呼んでくる。
なんで、雅紀のなのか。
なんで、雅紀を抱いたのか。
なんで、ばかりが頭に浮かぶのに。
体は正直なもので。
熱を放ちたくて仕方がなくて。
「イクっ…」
雅紀に搾り取られるように俺は吐き出した。
玉のような汗が浮かぶ雅紀の胸に倒れこむ。
「翔ちゃん…」
そのまま、雅紀の胸に抱かれて眠った。
翌朝、目が覚めると雅紀はもういなかった。
それをいいことに俺は雅紀への連絡をやめた。
雅紀も雅紀でグループの最後のコンサートの準備やラスト写真集などの撮影で海外に行くらしく忙しそうだったし。
雅紀と会うことが怖かったんだ。
男に興奮する自分がいたことは事実なのに。
雅紀を抱いたのは俺なのにそれを忘れたかった。
だから、仕事に打ち込みたかった。
でも、その仕事ももちろん上手くいくわけもなくて。
スタッフとの衝突も増えて。
俺は孤立していった。
一度だけ、雅紀から連絡がきた。
ハワイで写真集用の写真を撮って日本に戻ってきた日。
それは偶然にも潤の映画の公開日で。
あとから考えれば雅紀の優しさなのに。
俺からだって連絡一つしなかったくせに、こんな日に連絡してくる雅紀に腹が立った。
「櫻井くんって大学出てるんだよね?そのことで相談にのってほしいんだ」
常套句だ。
「じゃぁ、今夜どう?」
アイドルの女の子をホテルに誘った。
雅紀との情事が頭に掠めるから、無我夢中でその女の子を抱いた。
「…」
掴んだ腕はそのままに手首を掴む俺の腕をそのまま引き寄せた雅紀は俺の指に口づけた。
その唇はとても熱くて。
「シテ…翔ちゃん…」
今まで見たこともないような顔した雅紀がいた。
潤む瞳
吐き出される息は熱くて
俺にすがるように腕を回してくる
もっと、と
俺を求める掠れた声
深く
俺を求める絡む足
そのどれもが俺を煽る。
「あっ…雅紀っ、ダメだ」
「いいから、ね?」
「だって、お前…」
「俺は翔ちゃんになら何されても大丈夫だからっ」
雅紀と繋がるそこがドクンドクンと脈打つ。
「動いて…」
「とまんねぇ」
「翔ちゃん…」
何度も俺の名前を呼んでくる。
なんで、雅紀のなのか。
なんで、雅紀を抱いたのか。
なんで、ばかりが頭に浮かぶのに。
体は正直なもので。
熱を放ちたくて仕方がなくて。
「イクっ…」
雅紀に搾り取られるように俺は吐き出した。
玉のような汗が浮かぶ雅紀の胸に倒れこむ。
「翔ちゃん…」
そのまま、雅紀の胸に抱かれて眠った。
翌朝、目が覚めると雅紀はもういなかった。
それをいいことに俺は雅紀への連絡をやめた。
雅紀も雅紀でグループの最後のコンサートの準備やラスト写真集などの撮影で海外に行くらしく忙しそうだったし。
雅紀と会うことが怖かったんだ。
男に興奮する自分がいたことは事実なのに。
雅紀を抱いたのは俺なのにそれを忘れたかった。
だから、仕事に打ち込みたかった。
でも、その仕事ももちろん上手くいくわけもなくて。
スタッフとの衝突も増えて。
俺は孤立していった。
一度だけ、雅紀から連絡がきた。
ハワイで写真集用の写真を撮って日本に戻ってきた日。
それは偶然にも潤の映画の公開日で。
あとから考えれば雅紀の優しさなのに。
俺からだって連絡一つしなかったくせに、こんな日に連絡してくる雅紀に腹が立った。
「櫻井くんって大学出てるんだよね?そのことで相談にのってほしいんだ」
常套句だ。
「じゃぁ、今夜どう?」
アイドルの女の子をホテルに誘った。
雅紀との情事が頭に掠めるから、無我夢中でその女の子を抱いた。
