テキストサイズ

僕は君を連れてゆく

第9章 怪盗♡サトコ


俺は全てを吐き出した。

智くんの中に。

とても、気持ち良かった。

こんなに心が満たされたことなんて今まで
なかったかもしれない。

俺の下で快感に、俺に身を委ねる智くんは
とても色っぽかった。

それは、俺が今まで見たことない智くんの姿。

俺の知らない智くんがいたことが怖かったはずなのに…

俺しか知らない智くんの姿なんだと思ったら、
こんなにも違うんだ。

智くんは、ずっと好きだったと言ってくれた。

俺は…
俺も…

ずっと、好きだったんだと思う。

だって、そうだろう?

こんなにそばにいたんだ。

智くんはずっと、俺の隣や後ろにいてくれた。

智くんの言う通り、鈍感なんだよ、俺。

気がついたら、俺はあなたに心を奪われていた。

そして、自分の欲望を智くんの中に溢れさせた時に感じた喜び…

俺の身体もあなたは奪っていった。

もう、あなたにしか感じない。

そう、思える。

俺は全てを知っていたいんだ。

これから先も、全てをあなたに。

智くんに…。

二人で迎える、明日。

これから、何度でも味わえる。

「智くんって、怪盗♡サトコだったんだね?」

「なにそれ?」

「智くんに奪われちゃったよ!俺!」

「んふふ。ぜーんぶ、俺のものだ。」

次は、俺は何を奪われるんだろう。



END

ストーリーメニュー

TOPTOPへ