喫茶くろねこ
第3章 佐々木さん
『そうだ、ニコルス。せっかくだから、こいつに2階の部屋、見せるだけ見せてやってくれ』
「OK、マスター」
『えぇと…名前は…』
「あ、下地です。下地佑太」
まだ名乗っていなかったことに気付いて、僕は慌てて名乗った。しかし、テレパシーで脳内が読めるのになぜ名前がわからないんだろう?
『お前、頭の中に自分の名前、思い浮かべてたか?』
え…。
『テレパシーは、思い浮かべている思考が読めるだけで、全ての情報が見えるわけではないよ』
でもさっき、新幹線で実家に帰るって…
『お前、今からバイトしたら新幹線の時間が、って気にしてただろ。思考は読めるんだよ』
あぁ…。何から何まで読まれてるよ、参ったなぁ…。
「はっはっは!まぁ、慣れてくれば読まれたくないことは考えないようになるから大丈夫だよ」
「…っ?!佐々木さんも人の心が読めるんですか?」
「さすがに読めねぇよ。でも、今のは結構分かりやすく顔に書いてあったぜ?」
!? 僕は慌てて両手で顔を隠した。
「あと、経験上分かるってのもある。俺も昔はマスターに何から何まで読まれて恥ずかしかったからな」
「ア、アノー…」
「おぉ。すまんすまん!2階を案内するんだったな。おい、新入り!ニコルスと一緒に上行って部屋見て来い!」
「OK、マスター」
『えぇと…名前は…』
「あ、下地です。下地佑太」
まだ名乗っていなかったことに気付いて、僕は慌てて名乗った。しかし、テレパシーで脳内が読めるのになぜ名前がわからないんだろう?
『お前、頭の中に自分の名前、思い浮かべてたか?』
え…。
『テレパシーは、思い浮かべている思考が読めるだけで、全ての情報が見えるわけではないよ』
でもさっき、新幹線で実家に帰るって…
『お前、今からバイトしたら新幹線の時間が、って気にしてただろ。思考は読めるんだよ』
あぁ…。何から何まで読まれてるよ、参ったなぁ…。
「はっはっは!まぁ、慣れてくれば読まれたくないことは考えないようになるから大丈夫だよ」
「…っ?!佐々木さんも人の心が読めるんですか?」
「さすがに読めねぇよ。でも、今のは結構分かりやすく顔に書いてあったぜ?」
!? 僕は慌てて両手で顔を隠した。
「あと、経験上分かるってのもある。俺も昔はマスターに何から何まで読まれて恥ずかしかったからな」
「ア、アノー…」
「おぉ。すまんすまん!2階を案内するんだったな。おい、新入り!ニコルスと一緒に上行って部屋見て来い!」