喫茶くろねこ
第6章 春 ~母と猫と入学式~
入学式は粛々と進められ、特にこれといったトラブルやハプニングもなく、実に平穏無事に終わった。
式後は大学のオリエンテーションがあるので指定された教室へ移動する。講堂を出てしばらくしたころ、母親から1通のメールが届いた。
『佑太の晴れ姿、なかなかカッコよかったよ!改めて、大学入学おめでとう!私は、せっかくこっちへ来たのでちょっくら観光を楽しんでから地元へ帰ります!アディオ~ス!!』
…メールにアディオスって…。やっぱ母さんは母さんか。
僕は携帯をポケットにしまってから、教室へと向かった。
オリエンテーションでは、必須科目と選択科目の案内、選択科目の履修届の書き方、学生課で出来ること、学食の営業時間などの説明があり、2時間ほどかかった。疲れた…。
それから、キャンパスへ出ると、各サークルが新入生獲得合戦をやっていた。サークルに入るつもりはなかったのでとりあえず全てスルーして歩いていると、斜め前からニコルスが近付いてきた。
「ユータ―!一緒にESSハイロウ?」
「ESS?」
「英語サークル!!」
「ニコルス、お前、必要ないだろう…」
「英語サークル、日本語下手でもダイジョブ。だから、イゴコチ~Goodネ」
「えーと、もしかして日本語の勉強が目的で英語サークルにはいるってこと?」
「ソウ、ソウ」
「一人で入ればいいじゃないか…」
「シリアイ、一緒の方ガ、タノシイ!」
「やだよ。一人で入って、中で新しい知り合い作ればいいじゃんか」
「ユータ…ツメタイ…」
「きっといい人いるって!」
無理やり宥めてニコルスから逃げた。英語は苦手なんだよ!ESSなんて冗談じゃない!!
式後は大学のオリエンテーションがあるので指定された教室へ移動する。講堂を出てしばらくしたころ、母親から1通のメールが届いた。
『佑太の晴れ姿、なかなかカッコよかったよ!改めて、大学入学おめでとう!私は、せっかくこっちへ来たのでちょっくら観光を楽しんでから地元へ帰ります!アディオ~ス!!』
…メールにアディオスって…。やっぱ母さんは母さんか。
僕は携帯をポケットにしまってから、教室へと向かった。
オリエンテーションでは、必須科目と選択科目の案内、選択科目の履修届の書き方、学生課で出来ること、学食の営業時間などの説明があり、2時間ほどかかった。疲れた…。
それから、キャンパスへ出ると、各サークルが新入生獲得合戦をやっていた。サークルに入るつもりはなかったのでとりあえず全てスルーして歩いていると、斜め前からニコルスが近付いてきた。
「ユータ―!一緒にESSハイロウ?」
「ESS?」
「英語サークル!!」
「ニコルス、お前、必要ないだろう…」
「英語サークル、日本語下手でもダイジョブ。だから、イゴコチ~Goodネ」
「えーと、もしかして日本語の勉強が目的で英語サークルにはいるってこと?」
「ソウ、ソウ」
「一人で入ればいいじゃないか…」
「シリアイ、一緒の方ガ、タノシイ!」
「やだよ。一人で入って、中で新しい知り合い作ればいいじゃんか」
「ユータ…ツメタイ…」
「きっといい人いるって!」
無理やり宥めてニコルスから逃げた。英語は苦手なんだよ!ESSなんて冗談じゃない!!