SJの秘め事
第4章 Jが語るSとの秘め事 1
組み敷かれているあなたは、おれに優しい声で言った。
「キスしてよ……」
ポッと頬が熱くなってしまったおれは、両手に少しだけ力を入れ、顔を近づけていく。
ゆっくり唇が重なった。
いつもとは逆の態勢が、妙に興奮させる。
おれの下には、まだ服を着たままのあなたがいる。
胸元がちょっと乱れたトコなんかも、スゴく気になってしまう。
慣れない状況に、あなたをボーッと見つめたまま動けない。
「どうした…?潤…?」
甘い声が響く。
また頬が熱くなる。
ダメ。
おれがリードするんだから。
愛おしい人を乱れさせるんだ。
でも…でもね、油断した瞬間に翔さんが上半身だけ起こして、おれに啄むようなキスをしだしたんだ。
これじゃ、長く深いキスができない。
させてくれないみたいだ。
んっ…また我慢ができなくなり、翔さんを跨いだまま両手を頬に、顔を引き寄せ唇を奪い取る。
さっきと同じた。
おれが攻めてるつもりなのに、またあなたのペースに誘導されてしまってるの?