委員長はエッチでした
第7章 ストーカー
何となく
思ってたけど
黒崎は地味な
見た目と
コミュ障のせいで
勝手に童貞くんだと
思ってたけど
違うんじゃないかな?
だって黒崎の
指つきや
舌使いは
まるで
女の子を
いかせることが
分かってるようで
ぎこちなくなんか
ないもの。
「彩香さん?
どうしたの……?」
不安そうな顔
ちゃんとどこが
気持ち良いのか
分かってるようなのに
ちゃんと聞いてくれる。
何だか
もやっとした。
「黒崎は……はじめてじゃないの?」
ギクリとした
黒崎の表情
触れて欲しくない
話なんだと
すぐに分かった。
「……俺には姉が三人いて……、
良くからかわれて、イタズラされて、
情けないけど……襲われたんだ、姉の友達に……」
俯いている黒崎
暗い表情で
口を開く。
姉の友達に
襲われた……?
「高校に入って、苛められて、不登校気味になってて、家でも……姉にからかわれて、
女の子みたいで可愛いって、姉の友達にからかわれて……」
去年は不登校気味だったと
聞いたけど。
今より背が低くて
女の子みたいで
可愛いかったって
クラスメイトが
言っていた。
「悔しくて、家で筋トレしたり、ジムに通いつめて、空手道場に行って……
眼鏡をかけたら、誰も、俺に構わなくなって……」
地味な眼鏡
前髪が長めの黒髪。
綺麗だと思っていた
いかにも
学級委員長なタイプで。
地味だけど
大人しくて
可愛い
綺麗だと
思っていた
苛めたい
ちょっかい
かけたくて
うずうずしていた。
「男子からも、女の子みたいで、キモいって
言われたりして……だから、筋トレして……
男らしく、でも目立たないように、
そうしなきゃ駄目だから……」
あたしは黒崎の
話を聞いて
黒崎の黒渕眼鏡を
スッと外した。
外したら
見えなくなるから
そう言っていた
黒崎は
眼鏡を外しても
あたしを真っ直ぐに
じっと見つめていた。
「外したら、本当に見えないの?」
「……見えるよ……眼鏡を掛けなくても
今の席から、黒板の字は見えるんだ……」