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委員長はエッチでした

第9章 意味なんてない





そう考えた
自分が恥ずかしい……。



あたしは
立ち上がり
俯く亮を見たくなくて
その場を離れて
走って
逃げてしまった。



「彩香さん……っ
違う、俺は……っ」




亮があたしに
何を伝えたかったのか
そんなのも
聞きたくなくて
逃げてしまった。



嫌われた……?
結城さんに
教え込まれて
やっぱり
普通の女の子じゃないって?
そう
思われたっ。



あたしの事
気持ち悪いって
平気で
あんなこと
出来るって
呆れられたんだっ。




中庭の方に
走って逃げて
中庭の
大きな木ノ下に
座り込んだ。




暫く
ぼうっとして過ごして
啓介がこちらに
歩いて来た事に気付いた。



ああ
そっか
体育倉庫で
お楽しみだったんだね?




制服の上着を来て
ネクタイを
締めている



男と女なんて
セックス出来れば
それでいい


そう
言っていた
啓介。



確かに
本当にその通りだね?




あたしだって
セックス出来れば
それでいい



恋愛なんか
面倒……。



本当にそうやって
過ごせれば
どんなに
楽だろうか?



だけど亮が
好きになったから

いつだって
あたし達は
結城さんの
存在を気にしてしまうんだ。




「……で、今度はなんなんだ?」



啓介がベンチに
座りながら
横目であたしを見た。




「フェラチオ、フェラが上手だったら、
可笑しいの?」



ベンチに
座ろうとした
啓介が
ズルリと滑って
草の上に尻餅をついた。




「はあっ!?
なんだよ、お前っ、そんな事っ、
いいに決まってるだろ、むしろ、最高だよ」



「そうなの?」




「……なんだそれ?
そんな事か、くだんねぇな、いまさら?」




「……そうね?」



「ヤることヤってるくせに、
くだんねぇんだよ」



「あたしもそう思う」




「……俺が慰めてやろうか?」



「あたしとするってこと?」




「そうそう…て、冗談だよっ」




「別にいいよ?
あたしは亮が好きだけど?」



「構わねえよ…」




お互い
目をぱちくりさせて
見つめ合った。


いやいや
相手は
啓介だから
こんな色っぽい
ムードなんて

必要ない……。

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