委員長はエッチでした
第10章 上書き
啓介side
「彩香の馬鹿やろう……」
屋上の固い扉の向こう側
彩香と亮が
昼休みに
しかも学校で
盛ってやがった
俺だって時々
屋上を利用する
毎日セフレと
してる訳でもない
友達と屋上で
食べようとして
すぐに気付いて
友達を追い出した
彩香の奴
亮の奴
信じらんねぇ
優等生の癖に
タカが外れて
のめり込んでんだろうか?
しかもそれだけではなかった
あの時
あの日
公園で
芽以と亮のアパートに戻り
翔矢さんの
愛想笑いを見て
違和感を覚えた
何かあったのは
分かったけど
俺は芽以を
家に送り
その帰り道に
公園で
あの場面に
遭遇した
いい加減にしろよ
俺が何も感じないとでも
思ってるのか
俺になんの
恨みがあるんだよ
彩香の馬鹿やろう
なんて
残酷な女なんだ……
まざまざと
見せ付けられて
俺の欲情に
火が着いた
もう限界だ
俺には
怯えた目をしておいて
亮とは
そんな甘い
蕩けた表情をするのか
そんなに
あいつのほうがいいのか
純情そうにして
真面目で
女なんか
食え無さそうなのに
大した奴だよ
どす黒い感情を
ひたすら隠して
誤魔化すように
セフレと体を重ねた。
このままじゃ
駄目だ
俺は
我慢出来るのか……
このまま
友達として
笑っていられる
自信がなくなっていた