委員長はエッチでした
第11章 友達との一線を越えて
「だって面影あるからね?
ちゃんとすぐに分かったわよ?」
翔矢の愛想笑いが
ふと消えた
「やっぱ静香ねぇさんだね〜」
わいわい賑やかになり
居心地の悪さを感じて
帰りたいなと
思った瞬間
亮が暗い顔をして
口を開く
「ねぇさん、暫く泊めてって、
どういう……、
俺は困るから……」
困惑した顔で
チラリと
あたしに視線を写す。
困った表情で
まるで
あたしに助けを
求めてるように見えて
ドキッとした
「……あら?
やっぱりあんたが亮の彼女なの?」
すうっと目を細めて
品定めをするように
無遠慮に
じろじろ見られる
「はい、初めまして……
藤島 彩香です」
強い視線に
負けないように
自己紹介すると
ニヤリと笑われた
「亮ったら馬鹿ね、こんなタイプの子は
苦労するのにね?
黙ってても、男が寄ってくタイプ、
あたしと同じ匂いがするわよ?」
「なっ……っ」
絶句して
顔が赤くなるのが分かった
亮がおねぇさんを
鋭く睨み
口を開く
「彩香さんは、ねぇさんなんかとは、
違うから、一緒になんて、
してほしくない……」
固い声で
キッパリと言われて
胸が熱くなる
「言うようになったじゃない、
まあ、とにかく、今日は泊まらせて
貰うわよ?
いいわよね?」
「静香ねぇさん……、
旦那さんと喧嘩でもしたの?
連絡はちゃんとしたほうが……」
眉根を寄せて
険しい表情の亮を見て
あんまり
おねぇさんと
仲が悪いのかなって
気になってしまった。
「喧嘩なんてもんじゃないわよっ、
聞いてよ亮っ、
あいつ、浮気してやがったのよっ」
「えぇっ?」
「戒(かい)さんがですかっ?」
「……へぇ〜?」
亮と芽以と翔矢は
旦那さんに
会った事あるみたいで
驚いているけど……
あたしと啓介は
何となく
目を合わせた。
スッと立ち上がる啓介
あたしに
手を伸ばして
口を開く
「……亮、
俺、今日はこいつを連れて帰るから、
いいよな?」
有無を言わせない
強い視線で
何故だか
ドキリとした……