
委員長はエッチでした
第11章 友達との一線を越えて
黒崎 亮side
静香ねぇさんが
とうとう家に来た。
しかも
家に泊まるなんて
冗談じゃない
また
おもちゃにされて
自分の生活が
乱されてしまう
それは嫌だった。
彩香さんと一緒に
過ごしたいのに
最近はそれが
ままならなくて
寂しいって
思っていたんだ。
だけど
エッチばかりするのも
なんだか違うって思って……
そんな矢先の
静香ねぇさんの家出(?)
戒さんが浮気なんて
信じられないし
あんなに
真面目で一途な
旦那さん
きっといない。
「……亮ったら、その髪型どうにかしなさい、
うざったいったら、
そんなんじゃ、顔が見えないじゃないの?」
皆が帰った後
台所で
洗いモノをしてたら
静香ねぇさんが
腰に手を当てて
俺の顔をじっと見つめた。
「最近美容院行ってなくて……」
「いつでも、あたしがただで、切ってあげる
わよ、昔からそうしてるでしょ?」
「新婚だし、邪魔しちゃ悪いと思って……」
かちゃかちゃ
コップをすすいでたら
後ろから
ぎゅっと抱きしめられた。
むにゅっとした
胸の感触が
背中に伝わる。
「遠慮なんかしなくていいのに、
ねぇさん取られて、寂しいって
思ってたの?」
「……まさか、気持ち悪い……」
「生意気な事言うのなら、
昔みたいに、イタズラするわよ?」
ぎゅうっ
ますます胸を
押し付けられて
静香ねぇさんの手が
俺の下半身に伸びる。
きつい香水の匂い。
最後のグラスをすすいで
濡れたままの手で
静香ねぇさんの
手を掴む。
「もう、昔の俺じゃないから、
……彩香さんがいるから、
そういうのは、もう、しない」
ゆっくり振り返って
タオルを取って
自分の手と一緒に
静香ねぇさんの手を拭く。
ニッコリ笑う
綺麗な顔
赤い唇が目立つ。
「いい男に成長したじゃない、
あんな綺麗な子が彼女なんてね?
……でも、今のあんたじゃまだまだ
太刀打ちできないわよ、
あたしがプロデュースしてあげる」
静香ねぇさんの瞳が
キラキラ光り
おもむろに荷物をあさりだす。
