
委員長はエッチでした
第11章 友達との一線を越えて
亮に手を引かれて
逃げるように走って
気が付いたら
クラゲのいる
空間に来ていて
その幻想的な
風景に
言葉を失った。
光とライトが
ふわふわした
クラゲを照らして
水槽の水と
水草が彩りを添えて
凄く……
「綺麗……っ」
溜め息をついて
うっとりと
見惚れて
隣にいる亮に
寄り添って
暫く一緒に
その空間で
ひとときを
過ごしたんだ……。
亮のデートは
完璧だった。
途中でお昼ご飯も食べて
午後からは
イルカショーを見て
大はしゃぎで
その時の話をしながら
薄暗い時間の
水族館を
飽きるまで過ごした。
遅い時間まで
営業している
水族館みたいで
カップルが多くて
しっとりとした
ムードのある
時間を過ごしたんだ。
スマートに
亮に案内されて
無駄に
ときめいて
早く
二人きりに
なりたいと
願い続けていたのに……
その日は
本当に純粋に
デートだけで
家まで
送って貰って
明日もまた
デートの約束して
別れたんだ。
帰り際に
また
軽くキスだけして
本当に
何もしないで
帰ってしまったのっ
信じらんないっ
悶々として
呆然と過ごして
その日はまた
なかなか
眠れなかった。
そしてそれは
翌日にも続いて
毎週週末に
必ずデートをするのに
本当に何も
しない日が
続いてしまったんだ……
いったい
どうして……?
どうしちゃったの?
