委員長はエッチでした
第5章 真面目なだけじゃない
恐くなんかない。
ドキドキして
むしろ
ワクワクすら
してたのに……?
「……あっれ〜?ごめ〜ん、亮くん?
……邪魔しちゃった〜?」
……せっかく
いい雰囲気だったのに
それをぶち壊す
呑気な
間の抜けた声がした。
あたしの上にいた黒崎が
ビクンと震えて
あたしの体から
慌てて離れた。
急に離れた体温に
寂しく感じながら
視界が開けて
声の主を睨んだ。
「……悪いね、彼女だよね〜?
どうしよっか、亮くん、俺は出直そうかな?」
人懐こそうな愛想笑いを
浮かべて
ばつが悪そうに
笑っているのは
……確か
隣に住んでいる
大学生だったかな?
ふわふわの
お洒落な髪形の美形には
見覚えがあった。
「いや……いいよ……、
むしろ、居てくれた方が……」
余計なことを言う黒崎を
思わず睨む。
「あっ、本当?
じゃあ、お邪魔しちゃお〜、
彼女、紹介してよ〜話したかったんだ〜?」
にこにこ笑顔で
軽いノリ。
甘いムードが
いっきに醒めて
その人は
ドカッと
座蒲団の上に
ちゃっかり
座り込んだんだった。