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委員長はエッチでした

第6章 天使の笑顔





「真面目なんだね〜?
だから、亮くんと合うんだろうね〜?」



亮くん
黒崎の事
そんな風に呼ぶなんて
ずるいな……。



「あたしは、真面目なんかじゃないよ?」




「知ってるけどね?
今だって、ビール飲んでる訳だしね?」



冗談ぽく言って
笑ってるけど……。



なんだろう
なんだか
違和感。



にこにこ笑いの
天使顔。


掴みにくいというか
得体の知れないというか

なんだか
黒崎には
悪いけど
苦手なタイプかも……。



「黒崎ったら、トイレ遅いよね?」



渇いた笑いになってしまう
落ち着かなくて
そわそわするし。



「すぐ近くのコンビニで、バイトしてたから、
彩香ちゃんの事、良く見かけたんだよね〜
亮くんと仲良くなって、ここで何度か見かけて、
やっぱりって、すぐに分かったよ〜」



ああ
なんだ
そういうこと?

あたしの事
知ってるような
口振りだったから

黒崎があたしの事
この人に
なにか
話したのかなと
思って

気になっちゃったんだよね。



「そうだったんだ?
全然覚えてなかったぁ、
あ、でも、愛想のいい、定員さんがいた記憶は、
あるんだけどね?」




「まぁ、人の記憶なんて、そんなモンでしょ?
でも、俺はね、前に1回、彩香ちゃんに、
助けられたんだ〜?」



「……ごめんね、それは、覚えてないかも?」



少し考えてみるけど
分からない
首を傾げていると

少し寂しそうに
笑っていた。



「まぁ、格好悪い話なんだけど、20歳の
誕生日に友達と飲み会して、酔っぱらってね?
そこの公園で、しんどくて、まぁ、吐いたりも
してたんだけど、
そこで彩香ちゃんが現れてね、
ペットボトルの水とか、飲み薬を飲ませてくれて、ハンカチもくれて、介抱してくれたんだ〜」




「そんなこと……あったかなぁ?」




……ような気もする。

会社の飲み会で
お母さんや
結城さんを介抱たり

お母さんに至っては
それこそ
小さい時から
酔いつぶれて
家で介抱してたから……。



あたしにとっては
良くある事で……。

慣れっこなんだけど……。




「亮くんの彼女って聞いて、ショックだったよ〜
せっかく、好きになったのにね?」




あまりにも
サラリと言ったから
冗談だと思って
「またまた〜」

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