
委員長はエッチでした
第6章 天使の笑顔
手を振りながら
笑っていた。
それからも
なんとなく
翔矢さんのペースで
会話は弾んでいて
笑っていたら
「……彩香さん?
そろそろ……帰った方が……」
いつの間にか
黒崎が
上着を着て
あたしの傍に来た。
「あっ、もう、そんな時間?」
ビールはとっくに
飲んでいたし
制服のままだし
あんまり
遅いのも
良くないよね?
そう思って
立ち上がって
翔矢さんに
手を振った。
「またね〜」
軽く挨拶を交わして
なんだか
固い表情をした
黒崎と
一緒に家を出た。
帰り道
黒崎は
いつもよりも
更に
無口だった。
トイレが遅いと
あたしは
ブーブー言ったのに
「……でも、楽しそうだったから……」
ボソリと
そんな言葉が帰ってくる。
朝と同じように
二人乗りして
密着してるのに
また……
黒崎が
遠くなった気がした……
