いとしいとしというこころ
第13章 この胸のときめきを
「いつまでこんなこと続けるの?」
涙声を隠すように言うと、そっと後ろから抱きしめられて突然のことに思わず体を捩った。
少しだけ力を込めて抱き直すように包まれたら涙がポタポタ地面を濡らす。
雅にいはなにも言わない。
「…すき…
…って…
好きって言えっ!」
乱暴に放ってしまう言葉をやめないとと思っていた時。
頬に唇をつけられたのに気づいて見上げると雅にいが俺の口を塞いだ。
う…うそぉ…
長いキスに首が痛くなってきて離そうと思うんだけど…
離したくないよ。
「!
…ごめん!」
今更、焦っても慌ててももう遅い。
離れていった唇が寂しいと感じる。
そんなことを思う俺に雅にいが耳元で呟いた。
「すき。」
ひとこと言って、また抱きしめられた。