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いとしいとしというこころ

第4章 和くんの過去



「小学6年の頃。
まだ体は小さくて声変わりもしてない子どもだった和にいたずら?しようとした奴らがいて。
面白半分なのか…脱がしたんだと、パンツまでは脱がしてないと言ってたけど。
そいつらは中学に上がったばかりの小学校の上級生だった。
注意されて終わったんだよね。
いたずら?いじめに毛が生えた感じで済ませられた。

俺は気が済まなくてほとぼりが冷めた頃、殴りに行ったよ。
和を…触った奴も見てただけの奴も。」

思い出して腹が立ってしまったのか悔しそうな顔で淡々と話す翔ちゃん。

「それが1個目。」

「え?」

俺が驚いた声を上げると翔ちゃんは悲しそうに肩を落とした。

「ごめん、聞きたくないよな?」

「ううん。
聞く。話して。」

翔ちゃんには及ばないかもしれないけど同じくらいに腹ただしく怒りが湧いてきた俺は、今からでもその連中を殴りに行きたいと思っていた。

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