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いとしいとしというこころ

第6章 好き?



大ちゃんのアパートはいかにも学生が住みそうな部屋で。

あ、男子学生か。

今時の女の子はしっかりしたセキュリティの小洒落たマンションに住んだりしてるんだよね?

でもそれなりに片付けてあって程よく生活感もあってなかなかいい部屋。

飲み慣れてないビールをちびちび飲みながら話したりテレビを観たりしてると携帯が震えた。

『今週会えたら会いたいな。』

和くんからのメール。

「ほら。」

いきなり言われて、なにが?って顔を向けると、

「その顔。」

「顔?」

「いつもの顔。
好きな人からのメールだろ?」

あ。

頬に手を当てたところで、もう遅い。

でも言われてみると、そんな気がするよ。

たぶんメールを開く前から…
着信が和くんの表示だった時点で、だらしない顔になってるんだ。

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