いとしいとしというこころ
第8章 友達の弟
「雅紀…
和は翔くんの弟みたいなもんだよ?」
「…うん。」
「だから…
手、出したらダメなんだよ。」
……
「…。」
「俺の言ってることわかるよね?」
頭が真っ白だ。
「雅紀、和のこと好きなんだろ?」
唾を飲み込んで喉がごくりと鳴った。
「…なんで?」
「わかるよ。
だって俺もだもん。」
「え?」
「俺も和にそういう想いを持ってるから。」
……
ま、待って。
俺はこの会話についていけないでいる。
松潤に自分の気持ちがバレてる。
それだけでもヤバいのに、松潤の気持ちまで知らされて。
その上、ライバル?として立ち向かうことはなく、お互い諦めようって感じの内容だ。