いとしいとしというこころ
第9章 できた溝
…雅にいだ…。
目を細めて笑ういつもの顔が近づいてきて。
元気そうで…
少し会わなかったたけで顔を見るのさえ、すごく恥ずかしい。
胸がザワザワ騒ぎ出す。
会いたかった人。
停止した車から潤にいが降りて大ちゃんに挨拶をする。
翔にいも出てきて、俺も出た方がいいかな?ってドアを開けて降り立つ。
「この人が大野智くん。
大ちゃん。
こっちが翔ちゃん…櫻井翔くん。
で、こっちが松本潤くん、みんな松潤って呼んでる。」
雅にいの紹介にみんながペコって頭を下げる。
「いや…すいません。
よろしく…。
今日は参加させてもらって…ありがとうございます。」
「…ぷっ!」
珍しく敬語の大ちゃんに俺が吹き出すと、同じように、あははって笑い出した雅にい。
「堅苦しいのはやめやめ!」
「タメ口で…ね?」
翔にいと潤にいが大ちゃんの荷物を取ったり、車に促すように背中を押すと大ちゃんも肩の力が抜けたのか、
「ありがとう。」
いつものフニャっとした笑顔を見せてくれた。