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いとしいとしというこころ

第10章 もどかしい距離



俺がぐるぐると考えてるのをよそに大ちゃんと和くんがじゃれあいながら楽しそうに喋ってる。

大ちゃんさぁ。

それわざとやってる?

和くんの髪や体を触りたい放題。

こちょこちょされて体を捩りながら逃げる和くん。

和くんが大ちゃんに気を許しまくってるのをいいことに。

恨めしく眺めてると、あ!、思い出して松潤を見たらバッチリ目が合った。

俺より恨めしく、睨むようにと言った方が正しいかな?

「…なんだよ?」

怖いってば。

「いや。仲良いでしょ?あの二人。」

さも見慣れてるからどうもありません、って風に言ってみた。

「うん。
和が信頼してるのがわかる。
それに…。」

「それに?」

「大ちゃんはいい人だってわかるし、和のこと、そんな風に見てないのもわかる。」



え?

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