テキストサイズ

いとしいとしというこころ

第11章 まっさら



駐車場までの道を歩く。

少し前の雅にいに近寄って話しかけた。

「おいしかったね。」

「うん、おいしかった。
楽しかったー。」

お腹に手を当てて、

「食べ過ぎたし。」

って雅にいは苦笑い。

「和くん?」

「うん?」

「いつか和くんも誰かと付き合うんだよね。」

なにを言いだすかと思ったら。

「…?」

「付き合うの…

やめて。」

だからー。

なに言ってんの?

「雅にい、今日の話、ちゃんと聞いてた?」

「聞いてたよ。」

「断ったって言ったじゃん。」

「それは、今回は…でしょ。」

はあ?

「そのうち和くんも、いいなぁって思う子が現れて…」


はーっ


思いっきり大きいため息をついてる雅にいに色々ツッコみたかったけど、駐車場に着いて会話は中途半端に終わってしまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ