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1P短編集

第1章 雨の日の校庭


 何故、こんな雨の日にあの子は、学校の校庭を裸足で走っているのだろう?

 足が泥水で酷く汚れている。

「お~い」

 俺は走る女の子に声をかけた。

「はっ!はい!」

 女の子は見事に俺の前に立ち止まる。そしてびっくりしている。

「なんで校庭を裸足で走ってるの?」

「雨見たら駆け出したくなりません?裸足なのは靴を履くのを忘れてたからです」

「へ~。な!一緒に帰らへん?」

「構いませんよ」

 そう言うと女の子は靴箱付近に置いてる鞄の中からタオルを取り出し足を拭く。そして靴下と靴を履いた。

「では、行きましょうか」

 女の子がそう言うと、俺は一緒に帰る。帰り話しているとやっぱり不思議な子だった。

 今度、俺も裸足で雨の日の校庭を走ろうか。


End

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