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1P短編集

第4章 またね

大事な人達と突然引き離された。大人の不条理な理屈。

「バイバイ、ありがとう」

何人かはそう言った。

「ばかぁ……」

あたしはポロポロ涙を零した。さよならなんてありがとうなんて、まだ言えない。

「ばかばかばか」

あはしはひたすら言う。ただをこねる子供のように。

やっとみんなと仲良くなれたのに、やっと楽しくなったのに。

みんながいたからここまでこれた。いつしかみんなといるのが私の居場所になってた。

困ったようにみんなは笑う。

「大丈夫、心は繋がってるよ」

まぶしい微笑み。辛くて悲しくて苦しくて……やっぱり涙はとまらない。

大人の不条理な理屈は理解できない。

やっぱり、さよならもありがとうも言えない。だから、みんなにただ一言。

「またね」

また会えると、僅かな可能性を信じてるから。


End

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