その瞳は誰を見てるの?
第3章 その瞳は誰を見てるの? 3
~J side~
「ん……っ、もう朝…?」
心地よい怠さが残るカラダ。
「おはよ、潤。」
「早いね、翔さん……?ねぇ、眠れなかった?」
「いや、そんなことないよ?」
うそだ。
目が赤い。
眠ってない時の目だ。
「どうして眠れなかったの?理由はナニ…?」
「何もないよ。変なこと言うのな?今日の潤…」
「変じゃないよ…昨日の翔さん…凄かった……
あんなに凄いの…初めてだった……」
「気失ってたな…ふふっ…」
「ふざけないで!
翔さんの瞳の奥に、激しいナニかが見えた気がしたんだ!ナニかはわからない…けど、僕が映っていなかったみたいだった……違って…」
「潤っ!!俺はお前しか見ていない…見えないんだよ?お前しか……
昨日のお前も凄かったんだよ……わからない?すごく…お前が……よかった……」
本当?よかったの?
翔さんのその言葉、信じていい?
信じるからね?
~S side~
「嬉しいよ…翔さん……しあわせ……」
潤の嬉しそうな顔。
お前がよかった…ソレは本当のこと。
「愛してるよ…潤……」
「僕も……愛してる……」
俺は……
どんどん堕ちていくのか………?