その瞳は誰を見てるの?
第4章 その瞳は誰を見てるの? 4
気持ちを打ち消すように、語気を強めにして言った。
「なんだよ……コレ……」
俺の顔の横に両手を付き、じっと瞳を見つめる智くん。
「イヤ…?しょおくん…?
あのさ…昨日は松潤と帰っちゃったでしょ?ほんのちょっとだけ、淋しい気がした。
あ…いいんだよっ!松潤はしょおくんの恋人なんだから……大切に…しなくちゃ……ダメ…」
「ねぇ、ソレ本気で言ってんの?潤が恋人の俺と…キスして……セックスも…するんだよ……
それでも智くんは平気なの?」
「ふっ…平…気……それがおいらの好きなしょおくん全部だから。
ソレを含めて…全部しょおくんを…ちょうだい……おいらに今夜…だけ……」
潤と同じ瞳だ。
瞳の奥に悲しみが渦を巻いている。
「そんな瞳で俺を見ないでよ…智くん……ねぇ、ばかじゃないの……?俺なんかに……なんで……」
「しょおくんたからだよ…ずっと前から、何があっても気持ちが変わらない……
どぉしようもなく好き……だから……」
智くんの言葉を遮り、思わず抱きしめていた。
ぎゅっと、しがみつく智……
こんなところまで潤と同じ……
俺はこれからどうなる?どうする?
愛おしいふたり…許されない…でも今、智はこんな俺を欲しいと……俺だって…智が……
ホシイ……
その夜、俺は智を
抱いた。