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その瞳は誰を見てるの?

第8章 その瞳は誰を見てるの? 8




寝室からブランケットを持ってきて、眠りについたしょおくんにかけてやった。

よかった。

よく眠ってる。



松潤……あいつ、おいらに訊こうとしてたよな。

おいらは絶対に言わないって決めてるけど……どうかな?

あの時の、あの語気とあの瞳で訊かれたら……はっきり言ってしまったかも。


おいらもしょおくんを愛してる……って。


にのがいてくれてよかった。



あの日、しょおくんと松潤が恋人になった日に、にのが訊いてきた。


「あなた、結局伝えられなかったじゃないの?」

「ん、いいの。」

「潤くんのモノになっちゃったよ…あの人……」

「ん、しょーがないの。」

「あのさ、これからもそんなあなたをさ、俺らは見てなきゃなんないわけ?
 結構キツイんだよ…あなたのさ…その目……」

「目?どうにかなってる?」

「瞳が言ってんだよ。
 翔さんのことが、好きで好きでしょーがない。ツライ……ってね?」

なに言ってんだか、気にしすぎじゃね?


「ふふっ…そんなこと言ってないよ……」

「でも、思ってるでしょ?わかりやすいからね?あなたって人は。
 ねぇ…耐えられるの?」

「大丈夫だよ。松潤には幸せになってほしいし、しょおくんに愛され続けてほしいよ。」

「本気で言ってるの?
 すげーね、あなたって……翔さんに幸せでいてほしいんだ。そんなにあの人のコト、好きなんだ……
 わかった!もう、何も言わない。だけど、辛くてどうしようもない時は、黙ってないで必ず吐き出してよ?」

「うん、ありがと…その時はよろしく……」



にの……大分辛くなってきたかも……



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