その瞳は誰を見てるの?
第10章 その瞳は誰を見てるの? 10
~J side~
ちょっとやり過ぎたかな?
大野さんの前で、まさか自分でもあそこまでやってしまうとは思っていなかった。
翔さんと話しているうちに、もっともっと見せつけちゃえ……と、エスカレートしてしまった。
でも悪い気分じゃない。
大野さんには悪いけど、あの人を渡す気はないから。
翔さんからメールだ。
少し疲れが出ているのか、食欲が余り無いんだ。
体に優しいものがいいな。
潤の和食がいい。頼むね。
翔
翔さん…大丈夫?
無理してるんだよ。心配。。
胃に負担をかけないものを用意して
待ってます。
気を付けてね。
潤
本当に大丈夫かな……翔さん……
~S side~
はぁ……マズイな。
体が怠くなってきている。
打ち合わせの内容が、全く頭に入ってこない。
疲れがたまっているのかな……連日だったから…?
わっ!ばかっ!!
打ち合わせ中にナニ考えてんだ、俺は、、、
集中しろ。
~J side~
買い物を済ませ、翔さんのマンションへ。
この間は使えなかった合カギを使って部屋に入る。
やっぱりナニか様子が違う気ががする。
はっきりとはわからないけど、違うのは確かだ。
リビング、キッチン、バスルーム……考え過ぎなのかな?
ベッドルームのドアに手をかけた。
……やめとく。
さぁ、食事の支度をしなくちゃ。
翔さんの疲れが取れて、体に負担をかけないもの……
うん、準備OKだ。