その瞳は誰を見てるの?
第11章 その瞳は誰を見てるの? 11
~S side~
潤の飯、最高に美味かったな。
あいつはいい嫁さんになるな……いや、違った。
はぁ………シャワーが気持ちいいや……
疲れがどんどん解れて流されていく……
だけどやっぱり、頭がクラクラしているな……
バスルームから出る。
少しふらつく。
早く横になった方が良さそうだ。
あれ?パジャマ…??
いつものスウェットじゃない。
ま、いっか。
「潤、お先。」
「大丈夫?」
「うん、随分楽になってきたし、スッキリしてきたかな。」
そう言いながら、またふらついてしまう。
潤が支えてくれる。
「翔さん?すぐ横になって。熱が高くなくても、疲れを取らなくちゃね。」
「そ…だな…そうさせてらうよ。」
「ベッドまで連れてってあげる…」
俺をしっかり支えていてくれる。
ベッドルームに入り、布団まで捲ってくれる潤。
横になると、丁寧に布団をかけてくれた。
「ありがとう……」
「おやすみなさい……翔さん……」
潤が唇にキスをくれる。
「ばかっ!移ったらどうする!?」
「ふふっ…いいの!翔さんの風邪なら、いくらでも移りたい……」
「おまえ…ナニ言ってんだよ…全く……」
こんなことをさらっという所も、愛おしい。
本当に移ったら困るけど。