その瞳は誰を見てるの?
第11章 その瞳は誰を見てるの? 11
~J side~
おやすみ…僕の大好きな人。
キッチンを片付け終えた。
僕もシャワーを浴びることにしよう。
ふと思う。
大野さんも、ココ…使ったんだよな、きっと。
また胸に熱いものが込み上げてきた。
乱暴に頭と顔を洗う。
少し落ち着いたか?
バスルームを出て、リビングに戻る。
翔さんがいつも座るソファーに、ゆっくり座った。
テーブルをじっと見つめて、あのマグカップを思い出す。
そして少し足を開き、翔さんに初めて触れられた所に、指先を滑らせた。
翔さん……アナタは僕だけのモノでしょ?
僕のココにはアナタ、触れないでしょ?
狂ってるほどの独占欲が、僕にはあるんだよ?
櫻井翔。
アナタだけに……ね。
ベッドルームのドアを静かに開けると、ぐっすり眠る愛しい翔さんの寝息が聞こえる。
ゆっくりアナタの隣に横になる。、
ん………っ
薬も効いて、よく眠ってるみたいだ。
翔さん?風邪で弱ってるトコ悪いけど、僕だけのモノにするよ………
翔さんの方へ向く。
右手をアナタの頬へ。
親指で大好きな唇をなぞる。
口が少し開いた。
「ぅん………っ……じゅ…んっ………」
意識が朦朧としながらも、僕の親指はアナタの口の中へ吸い込まれた。
んっ……アナタはやっぱり僕を煽るのが巧すぎ。