その瞳は誰を見てるの?
第12章 その瞳は誰を見てるの? 12
~S side~
智くん…?シタイでしょ……?
体は素直だよ。
口内にいたアナタをちょっと離した。
その代わりに右手の中指を口に入れ、たっぷり潤すように舌を絡めて濡らす。
濡れた音に気付いたのか、あなたは腰を震わせて待ち望んでいる。
俺の勝手な願望だが。
再度アナタを口内に迎え入れ、潤った指はあなたの後ろを探り、ゆっくりと中へ。
「っ……ぅんっ……」
指の腹で中を探る。
締めつける。
うねる。
絡みつく。
柔らかくなるの早すぎないか?
そんなに欲しかったの?
淫らなあなた……悪くない。
アナタもオレも準備は整った。
その時智くんが一言。
「しょお…くん……おいらのパンツのポケットに………入ってる……」
「ん……ポケット?」
何が入ってるの?
今じゃなきゃダメ?
脱ぎ捨てられた智くんのパンツに手を伸ばし、ポケットの中を探る。
え……
コレ……持ってきたの……?
そこから出てきたのは、ふたりの分であろうコンドーム。
智、確信犯。