その瞳は誰を見てるの?
第13章 その瞳は誰を見てるの? 13
~S side~
ポケットから出てきた2つのゴム。
ソレを見てニヤリと……
最初からそのつもりで……?
んっ……不意打ちで…いきなり…舐めるな…よ……っ……
左手に持った2つのゴムを、落としそうになったでしょ……あっ……ん……
恥ずかしかったのか、それを誤魔化すように必死で吸い上げたり飲み込んだり……
っ……智くん……オレの準備は出来ているだろ?
もちろん…アナタもね……?
あなたのクチによる刺激に堪えながら、無言のまま2つの袋を咥え噛み千切り、中身をスルッと半分だけ出す。
1つは咥えたまま。
もう1つを智くんに渡す。
「智くん…すごく気持ちイイ……ねぇ…コレ、着けてよ……俺のに……」
「んっ……しょお…くん……イイの?」
「ん、俺は…智くんに着けてあげるから……」
ゴムを取りだし袋を投げ捨てた。
すっかり勃ち上がったアナタの先端にゴムを押し付けて、スルスルと被せていく。
同じように智くんもオレにしてくれる。
ふたりとも起き上がった。
興奮を抑えるかのように、短いキスと深呼吸1回。
ソファーに座る俺に智くんが跨がった。
「そのままおいでよ……」
「しょお…く…ん……」
「大丈夫だよ……少しずつ腰を下ろして…オレを挿れていって……」
「うん……あっ……ぅんっ……」
智くんの体重がかかり、ゆっくりとアナタの中に吸い込まれていくオレ。
全部入るまでに時間はかからなかった。
下から突き上げる。
上から腰を揺らす。
双方が相まって刺激が増して、ただただ気持ち良くて、アナタと繋がっている悦びを噛み締めていた。