その瞳は誰を見てるの?
第15章 その瞳は誰を見てるの? 15
~S side~
潤の楽屋へ向かった。
ドアをノック。
「どうぞ。」
「お疲れ。はい、コレ。飲むだろ?」
「あっ!ありがとう、翔さん。……はぁ、おいしい。」
「よかった。
こんだけ遅いとキツいな……」
「今日は大丈夫。翔さんが来てくれたから。」
潤が抱きついてくる。
ホッとしたのかな…ギュッと力強く抱きしめる。
"今日は…"って、やっぱりキツいんだよな。
ソレって体力的には当然だろうけど、俺と一緒にいる時間も足りていないってことなのか。
「頑張っているよな…潤。」
頭を撫でながら、髪に口付ける。
顔を上げた潤に、熱く深いキスをした。
素直に熱く深く応えてくれる潤。
唇の中では潤の舌が、俺のソレにこれでもかってほど挑んでくる。
ん……潤……あ……っ!
そのまま壁に押さえつけられた。
肩を掴まれたまま、唇だけ離される。
「っ…どうした…潤?」
「……………」
瞳はじっと合わせたまま離さない。
少し潤んでいる。
「……心配だった…あなたのコト……」
「悪かった。もう心配ないよ。潤のお陰で体調万全。もう大丈夫、バッチリだ。」
「そう…バッチリだよね?大野さんと愛し合えるくらい……そうでしょ……?
翔さん…首筋に…シルシついてる……」
その言葉を聞くと、思わずソコへ手をやってしまった。
智くんに噛みつかれるようなキスをされた所に。
その手にせつない視線を送られた。