その瞳は誰を見てるの?
第16章 その瞳は誰を見てるの? 16
智くんが部屋へ。
潤は知っていたのか驚いていない。
「さっき松潤と話したんだ。3人とも限界だと思ったから。特にしょおくんがね。
普段は普通に振る舞ってて…でもおいら知ってたから。それを見てるのがもぉ辛くて、我慢できなくなったんだ。
でもってやっぱり気付いてた松潤も、すごく辛かったわけで……
しょおくん、おいらはしょおくんの全部が好き……」
「翔さん…僕も翔さんの全てを愛してる……」
なんだよ…コレ……どういうこと……?
「智くん……潤……ねぇ…俺…いいの……?」
「良いも悪いもないでしょ?もぉ…改めて告ってんだよぉ……」
「そう。さっき決めたの。改めてふたりで告ろうって。」
「いいんだ……ふたりのコトを愛して……」
「当たり前じゃない!翔さんは僕たちのもの……大野さんも僕も翔さんのもの……イイでしょ?」
止めどなく溢れてくる涙。
なんだこの涙の量……訳わかんない……
「あ…ありがとう……俺の愛おしいふたり……
愛してるよ……智……潤……」
両手にふたりをぎゅっと抱きしめる。
最高の幸せを感じている……のに、抱かれたままの智くんがボソッと呟いた。
「ふふっ…今、おいらの名前が先だった!」
「えっ!?そんなの関係ねぇよ!ねぇ、翔さん?」
「やっぱ、どっちかって言うとおいらっ……」
「りぃだぁーっっ!僕の翔さんなんだからぁ!」
ほら、暴れるなよ。
兄弟ゲンカが始まったみたい。
だけど、俺の腕の中でふたりは騒いでいる。
こうして俺たち3人の不思議な恋人関係が
始まったんだ。
End