欲望ベイベー
第15章 好きすぎて。
S side
おいおいおい、問題発言だろそれは。
A「にの。」
ビクッと体を揺らして、ユックリと顔だけを振り返ったニノは真っ赤だった。
A「ゴメン。泣かせて・・・
まだ、怒ってる??」
N「・・・・・」
目をそらせて俯いたニノ。
ユックリとニノに近付いた雅紀が、少し屈んで顔を覗く。
A「・・・泣かないで。」
N「・・・っ、ひっく、泣き顔っ・・・好きなんだろっ。」
雅紀がニノの頬を撫でて涙を掬う。
すごく愛おしそうに優しく微笑む雅紀に、少しドキっとしてしまった。
A「泣いてるにのも可愛くて好きだけど、やっぱり笑顔のが好きだよ。
意地悪なんてしてゴメン・・・
でも、俺の事超好きでしょ?」
ふんわりとニノを抱きしめて、耳元囁く雅紀はやっぱり意地悪だと思う。
ニノの奴、頷くしか出来ないだろ。
扱いがうまいっつーかなんつーか・・・
雅紀って結構ワルイ男なのかも。
N「・・・相葉さんだって、俺の事超好きだろ。」
お、ニノ頑張ってる。
雅紀のシャツで涙をゴシゴシ拭いたニノが、可愛い顔して雅紀を睨んだ。
A「くふふっ、好き。大好き。愛してる。」
おお・・・
すごい告白・・・
なんだか恋愛ドラマを観ている気分になってきた。
N「んっ、」
ちゅ、とキスをした雅紀が、ニノの頬を撫でながら微笑む。
耳まで真っ赤になったニノの瞳は、またウルウルと潤みだして揺れていた。