欲望ベイベー
第17章 大野さん。
O side
O「・・・で?2人の相談ってなんだ?」
撮影の合間、空きができた俺らは早々に楽屋に戻ってきた。
回りくどい聞き出し方なんて出来ないので、さっそく本題に入る。
M「相葉ちゃんからで良いよ。」
A「え、良いの?」
M「うん、俺別に大した相談じゃないから。」
ホントかなぁ。
すました顔してコーヒーを飲んでる松潤の本音は読み取りにくい。
A「松潤にも聞いてもらえたら心強いよ、なんせ経験者だし。」
M「経験者?」
A「うん、俺さ、にのちゃんと結婚しようと思ってて。」
M「マジ?!」
O「結婚かぁ。」
M「良かったな、プロポーズなんてしたらカズ浮かれまくるんじゃね?」
確かに、相葉ちゃんにベタ惚れでプロポーズをずっと待ってたニノだ。
大喜びするだろう。
O「おめでとう。」
M「カズ大泣きして喜ぶよきっと。」
A「それが・・・そうでもなくて。」
M「え?」
そうでもない・・・って。
どういう事だ??
O「もうプロポーズしたのか?」
A「結婚しよって・・・一緒に暮らそうとは言った。」
M「プロポーズじゃん!!」
O「ニノはなんて?」
A「考えといてあげるって。」
M「ええ?!」
A「いや〜・・・ちょっと軽く言い過ぎたっていうか・・・
俺はにのちゃんは同棲とか面倒に思うタイプだと思ってたんだよ。
それが話してるうちににのちゃんも俺と一緒に暮らしたいって思ってるのが分かって。
嬉しすぎて、じゃあ結婚しよって勢いで言ったら拗ねちゃったんだよねぇ・・・」
M「拗ねたって・・・何考えてんだカズの奴。
念願のプロポーズだったろうに。」
O「だからこそなんじゃないの?
プロポーズに夢見過ぎてたんだろ。」
A「こんな成り行きの告白で俺を手に入れられるとでも??byにのちゃん。」
M「・・・すげぇ。」
O「さすがニノ。」
相葉ちゃんにベタ惚れでも、やっぱニノはプライドの高いお姫様だ。