テキストサイズ

欲望ベイベー

第20章 結婚式。




大広間にぽつんと座って、ただボーッと天井を見つめていた。



何やってんだろ、俺・・・



約束の時間、もうとっくに過ぎてんのに。
相葉さんも大野さんも来ないじゃん。



床にゴロンと寝転がってみる。



さっきよりも高くなった天井と、ひんやりとした床の冷たい感触。
ここは、風の音すら聞こえない。



寂しいくらい静かだった。



N「・・・ひとりぼっちって嫌だな・・・」



なんか、世界中で俺ひとりだけになっちゃったみたい。



ひとりの時間は好きだけど、誰かと一緒にいる時間があるからこそ、ひとりの時間を楽しめるんだ。



こういう寂しさは好きじゃない。



俺いま孤独だもん。
ひとりぼっちだもん。



N「相葉さんのばか。」



遅れるって連絡ひとつ寄越さないで、何やってんだよ。
俺の事愛してんだろ。
こんな寂しい思いさせんなよ。



N「おーのさんのばーか。」



いつも近くにいてくれるくせに。
ボケっとして見せて、いつだって俺を甘やかしてくれるくせに。
何で今いないんだよ。



N「潤くんのばか。」



・・・俺より愛されてんじゃん。
不器用なくせに。頑ななくせに。
真面目で素直で一生懸命で、そんな潤くんが羨ましいよ、ばか。



N「翔さんのアホ。」



ちょっと前まで俺にデレデレしてたくせに、いまは恋人以外眼中にないなんて面白くない。
今度色目使ってやる。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ