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欲望ベイベー

第20章 結婚式。



A side


A「・・・毎日、愛してあげる。
ずっと、にのだけを愛してる。」



N「うぅ・・・まーくぅん!!」



うわーんと子供みたいに泣いて、俺の首にしがみつくにのを力いっぱい抱きしめる。



A「結婚して下さい。」



N「・・・はい。」



耳元で聞こえた、小さな返事。



A「声震えてる。笑」



N「震えるよそりゃ・・・
幸せで胸が詰まりそうなの。
うまく息ができないの・・・」



それは大変。
そっと腕をほどいて、にのの顔を覗く。



A「キスしたら治るかな・・・?」



N「え、」



この流れだったらキスって分かるじゃん。
キョトンとするにのが珍しい。
プロポーズで頭がいっぱいなのかな?



A「意外と純粋だね、」



N「んぅっ・・・」



にのの後頭部に手をまわして、強引に唇を奪う。
誓いのキスにしちゃ激しいかもしれないけど・・・



止めらんない。



N「んっ・・・、もうっ、よけい息できな、」



苦しそうに俺の胸を叩くにの。
ああもう可愛い。
このまま抱いてしまいたい。



・・・さすがにそれはマズイか。



まだまだ物足りないけど、唇を離してもう1度抱きしめた。



N「もう・・・押し倒されるのかと思った。」



A「我慢したのエライ?」



N「・・・ばか。」



A「愛してる、にの・・・」



袖で涙を拭いながら、俺を見つめてふんわりと笑うにの。
花のように可憐な笑顔で、



俺も、愛してます。



そう呟いて、また泣いた。










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