
欲望ベイベー
第21章 翔くんの愛。
S side
A「にの・・・」
N「今、誰かれ構わず自慢してやりたい・・・」
A「自慢?」
N「相葉雅紀の全部を手に入れたんだぞって。」
ニノが雅紀に向き合って、涙目のまま可愛く笑った。
N「俺は、相葉さんの親友で、同じ嵐のメンバーで、恋人で。
ついにお嫁さんのポジションまで手に入れた。
世界中探したって、その全部を持ってる人は少ないと思うの。」
A「くふふ、そうかもね。」
N「でしょ?スゴイ事だよ。
昔は、そばに居れるなら親友のままで良いって思ってた。
関係が壊れるのだけはイヤだったから・・・
でも、欲張って良かった。」
A「にのがいない人生なんて考えられないよ。
お嫁さんになったって、にのが親友なのは変わらない。
俺にとって、特別な人だよ・・・」
ニノはポロポロと綺麗な涙を流して、雅紀の胸に顔を埋めた。
N「愛してます・・・」
A「俺も、愛してる・・・」
N「本気で、毎日言ってもらうからね。」
A「もちろん。にのは・・・?」
N「・・・言わせてみせてよ。
俺がそういうの得意じゃないの知ってるでしょ?」
するりと雅紀の首に腕をまわして、小首を傾げるあざとい・・・いや、可愛い花嫁。
A「ふふ、知ってる。
にのがどうすれば言うのかも・・・知ってるよ。」
ニノの頬についた涙の跡を、優しく拭った雅紀の指が唇を撫でる。
A「可愛い唇。」
N「あなたの物だよ。
俺の全部・・・、」
ニノが喋り終える前に、可愛いと言った唇を塞いだ雅紀。
きつく抱きしめ合ってキスをする2人は、今結婚式中だって事を忘れてんじゃないだろうか。
O「勝手に誓いのキスしてんじゃねぇよ!
てか軽くで良いんだって、おい、激し過ぎだ!!」
段取りの狂った神父が若干キレるのもお構いなしに、キスを続ける新郎新婦。
O「・・・よし、結婚!!解散!!」
あ、強引に締めた。笑
S「無事夫婦として認められたようだぞ?」
隣に座る潤に小声で話しかけると、ウルウルと涙目で2人を見つめている。
M「おめでとう・・・カズ、相葉ちゃん・・・」
マジか。
本気の感動の涙じゃん。
どこまで純粋なんだこいつは。笑
