欲望ベイベー
第21章 翔くんの愛。
S side
S「潤、あいつらが羨ましいのは分かったけど、
雅紀とニノの雰囲気は俺らにマネ出来るものじゃない。
俺にとって愛してるって言葉は特別なもので、簡単に口に出来ることじゃないんだ。」
M「・・・ウソでも、言っちゃえば良いのに。
そうしたら俺の機嫌なんかすぐ取れるんじゃないの?」
S「俺がお前にウソなんかつくかよ。
俺だって悩んだんだ。
お前が言葉を欲しがるなら、言った方が良いのかって・・・
でも、無理して言う言葉じゃねぇだろ。」
M「翔くんって、俺より頑なかもね・・・
まぁいいよ。
俺も冷静になったし、もう言葉をねだったりしないから。」
S「誤解するなよ?
絶対に言わないとは言ってない。」
M「面倒くさいな。」
S「俺が愛してるって言うのは、一生に一回、言う相手はお前だけだ。」
M「・・・いつなの。」
S「・・・今際の際に言ってやる。」
M「・・・・・。」
S「だから、聞きたかったら俺と添い遂げるしかないからな。
一生、そばに・・・、」
そこまで言って、潤に噛み付くようなキスで口を塞がれてしまった。
いきなりの激しいキスに面食らっていると、
唇を離した潤が誘うようにペロリと俺の唇を舐めた。