欲望ベイベー
第8章 急下降。
「やっぱりたまに邪な奴っているじゃないですか!
そんな連中から、俺らのニノくんを守りたいって思ってるんです!」
だから俺らのってなんだよ!
そんな事キラキラとした目で言われても・・・
てかホントなのかよ、ファンクラブって・・・
N「誰が・・・その、ファンクラブのメンバーなんだ?」
「多過ぎて俺らも把握できません。」
あ、また目眩。
何で俺ってこんなに男にモテるんだ・・・
相葉さんは若い女をはべらせているというのに、
俺のまわりにはイケメンとはいえ、ムサイ男たち・・・
納得できない!!
キッと相葉さんを睨む。
「ニノさん?」
N「俺は女にモテないのか?!」
俺アイドルなのに!!
「モテますよ!」
「でも男にもモテるんです!
それだけ魅力的なんですって!!」
魅力的。悪くない言葉だ。
N「俺も女の子と飲みたいわ・・・
何でこんなムサイ男に囲まれて飲まなきゃなんねーんだ!」
「ニノさんヒドイ!」
「俺らも結構可愛いですよ!」
「でもニノくんが1番可愛くてカッコ良くてセクシーです!!」
N「当たり前だよ。」
目の前の酒をグッと煽った。
相葉さんを見れば、女の子と楽しげに喋っている。
ムカつく・・・!!
N「・・・そうだな。
お前らも今をときめくイケメン俳優たちだ。
可愛いよ。」
ニッと笑って空になったグラスを隣の奴に渡す。
「ニノさん・・・!」
N「お前らで我慢してやるから、
俺を楽しませろよ?」
「はい!!」
「か、可愛い・・・強気ニノさん・・・♡」
「瞳がウルウル・・・!」
若い女にデレデレしてる相葉さんなんか知るもんか。
今日は飲んでやる。
「ほっぺ膨らましてる・・・!
ヤバイ、超可愛い!!」
若い連中が騒いでる言葉も耳に入らず、
相葉さんを睨みつけながらまたグイっと酒を煽った。