欲望ベイベー
第8章 急下降。
信じられない・・・
「・・・ニノさん、大丈夫ですか?」
掛けられる言葉も耳にうまく入らない。
あの優しい相葉さんが、怒った。
好きにしろって、見捨てるような言い方・・・
ポロポロと溢れる涙が頬を伝う。
「ニノくん!!」
焦った様子で俺の頬を拭ってくれるのは、相葉さんじゃない。
N「ごめん、大丈夫・・・触んないで。」
「でもっ・・・、」
そっと手を取って涙目のまま見上げると、男が真っ赤になって黙る。
「ニノさん・・・それ、ホントにダメですって。」
N「・・・何が?」
「やっぱ親衛隊作ります。
危ないわこの人。」
ウンウンと全員が頷いている中で俺だけが理解できていないようだ。
「あー、俺ら相葉さんに嫌われたかなー・・・」
「ああ、まさか相葉さんだったなんてな・・・」
N「・・・え?!」
まさか、バレた?!
俺が泣いたりなんかしたから・・・
「違いますよニノさん、相葉さんです。
隠す気ないですよねあの人。」
「あんなキレるとは思わなかった・・・
声を荒げないのが超怖いよな。」
「そりゃ彼女が男だらけの中で飲んでりゃ怒るだろ。」
「俺すげぇ睨まれたよ・・・
怖かった〜!!」
「いやでも超カッコ良くね?!
笑顔のイメージしか無かったけどさ、意外と声低いし、」
「確かに!すっげー男っぽくてカッコよかった!」
「お似合いだよな、ニノさんと相葉さん。
2人のイチャイチャ覗きてー!!」
「変態かお前!!」
ギャーギャーと騒ぎ出したので、慌てて割って入る。