欲望ベイベー
第9章 不機嫌。
A「俺の家に繋いでおくよ?
ここからもう出さねぇから。」
N「ね、痛いってば・・・!!」
A「一生俺が面倒見てやるよ。」
N「何言ってんだよ!!」
睨みつけた所で、涙で濡れた情けない顔じゃ何の凄みも無いだろうけど・・・
何とか抵抗しようと身を捩る俺の肩口に、相葉さんがぽすっと顔を埋めた。
A「俺だけにしてくれよ・・・」
N「・・・さっきから、何言ってんの。」
まるで俺が浮気してるかのような言い方。
どういう事だよ。
ユックリと顔を上げた相葉さんの、黒目がちな瞳に捕らえられる。
なんで、そんな思いつめた顔してんの・・・
N「まさか、さっきの気にしてる?
アイツらはただの後輩だよ?
だいたい、あんなガキ相手にするわけ・・・」
A「じゃあ、誰と?」
N「・・・は?」
また険しく、鋭くなる瞳。
A「ずっと不安だった。
お前は寂しかったら、きっと俺以外にも甘えるんだろうって。」
N「ねぇちょっと待って、」
A「にの。」
真剣な表情で見下ろされて、思わず息を飲む。
こんな顔、できるんだ・・・
いつもと違う、男っぽくて切なげな表情に、こんな状況なのに見惚れてしまった。
A「正直に言えよ。
誰に抱かれてんだ・・・?」
N「何で浮気確定なんだよ!」
A「だって!!」
N「っ・・・!!」
相葉さんの手がスルスルと俺の体を滑っていく。
お尻を撫でつけられてゾクリとした。