欲望ベイベー
第9章 不機嫌。
A「お前が浮気してないって言うなら信じるしかないだろ。
離れてる間、お前が何してようと俺には知る術は無いんだから。」
投げやりな言い方に、自分でも驚くくらい傷付いた。
胸が痛い・・・
A「もう良いよ・・・
この話は終わりだ。
でも、今日はもう帰って。
次会うまでには俺も気持ち落ち着かせとくから。」
N「・・・・・」
帰れなんて言わないでよ・・・
俯いた俺に、相葉さんが小さく溜息を吐いた。
・・・今のが1番傷付いたかも。
呆れられてんのかな、俺。
A「・・・送ってく。」
車のキーを手にして、俺に背を向けた。
N「ヤダ・・・っ!!」
玄関へ向かおうとする相葉さんの背中に思い切り抱き付く。
A「なぁ、にの・・・今日はもう、」
N「ヤダ!帰りたくない!
相葉さん怒ってるじゃん・・・
こんな状態で離れたくない・・・」
A「・・・怒らせてんのはお前だろ。
これでもかなり抑えてんだけど?」
N「浮気してないもん・・・」
A「・・・・・」
こんな言葉じゃ信用出来ないんだよね。
恥ずかしいとか言ってる場合じゃないよな・・・
この人の信用を失いたくないもん。
N「ねぇ・・・そんなに違う?」
A「は?」
N「エッチ、前とそんなに変わった?」
A「・・・うん、まぁ。」
N「ごめんなさい・・・
自分の指でシても、あんまり気持ち良くなれなくて・・・」
ピクッと相葉さんの体が強張る。
N「でも、相葉さんにされてるみたいな刺激がどうしても欲しくて・・・」
顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。
相葉さんの背中をぎゅうっと抱きしめて顔を埋める。
もうダメだ。
隠し切れない。
N「エッチなおもちゃ、使ってるの・・・」
覚悟を決めたつもりだったのに、少し声が震えてしまった。