欲望ベイベー
第10章 相葉くんの秘密。
チラリと相葉さんに目をやると、不安そうに俺を見ていた。
女物の服とか小物とか・・・
そういう物があるのかな。
ふとクロゼットの前に置いてあるダンボールに目が止まる。
まだ封を開けてもいない。
N「コレなに。」
A「えっと・・・」
N「開けて良い?」
A「・・・」
黙るなよ。
イライラしながらガムテープを乱暴に引っぺがして中を見てみる。
N「服?」
中には何着かの服が半透明の袋に小分けされて入っていた。
うっすらと見えるその服は、どう見ても相葉さんが着るものとは思えない。
N「スカートじゃん、これ・・・」
良く見たらヒールなんかも入っている。
なにこれ。なんだよこれ。
心臓がドキドキと信じられない早さで暴れ出す。
これ、誰の・・・?
A「にのちゃん、ゴメン、」
謝られた瞬間、一気に頭に血がのぼった。
N「なにがゴメンなんだよ?!
これ誰の?!」
ヒールを掴んで相葉さんに投げつける。
A「痛っ、ちょっと待ってにの、」
N「うるさい!!」
ダンボールを蹴飛ばして、クロゼットも開けた。
これだけじゃない。他にも絶対何かある!!
N「・・・・・!!」
クロゼットの半分を占める女物の色とりどりの服。
ここまでとなると呆れる・・・
目眩がしてきた。
N「・・・ん?」
A「に、にのちゃん・・・」
良く見ると普通の服じゃない物もある。
N「・・・・・」
A「あの、あんま見ないで・・・」
真っ赤になって顔を覆う相葉さん。