欲望ベイベー
第12章 Nino in Wonderland♡
A side
自分の家に帰るのが、こんなに楽しみなのは久しぶりだ。
エプロンをリクエストしちゃったけど、ホントに着てくれてんのかなー♡
晩ご飯は何かなー♡
ニヤニヤする顔を抑える努力なんてしない。
だって無理だもん!!
自分の家だけど、インターホンを鳴らす。
エプロンを付けたにのちゃんが
「おかえりなさい、あなた♡」
なんて言ってくれちゃったらどうしよー!!!
A「きゃーッ♡」
・・・いかん、妄想が大暴走しはじめてる。
ちょっとは落ち着かないとね。
A「・・・てか遅くね?」
風呂にでも入ってんのかも。
帰るってメールしたんだけどなー・・・
反応が無いので、ちょっぴりガッカリしながら自分で鍵を開けて玄関に入る。
A「ええ?!」
思わず大声を出して驚いてしまった。
うさ耳アリスがいる!!
え、ここ俺ん家だよね?!
A「え!にのちゃん?!」
マジか!!
良く見ればアリスの格好をしているのは愛しのにのちゃんだ。
N「うう・・・あいばさん、」
寝室のドアのノブに捕まって、内股になって苦しそうな表情のアリスにのちゃん。
A「え、ちょ、なに?!どうしたの?!」
色々わかんない!!
すっごい可愛いけどすっごい辛そうなのは何で?!
N「足、いったい・・・」
A「足?!」
ドアノブを離すと、よたよたとコチラに歩いてきた。
N「うわわっ、」
A「えっ、ちょっと!」
玄関の手前で、ドテンっと転んだにのちゃんがウルウルの瞳で俺を見上げる。