欲望ベイベー
第12章 Nino in Wonderland♡
鳥の声が聞こえる。
遮光カーテンの隙間からは、明るい陽射しが零れていて・・・
今日も天気が良さそうだ。
相葉さん、喜ぶだろうなぁ・・・
N「・・・・・・・。」
いま何時?
恐る恐るスマホに手を伸ばして時間を確認すると、とっくに起きていなければいけない時間。
最悪。寝坊なんてあり得ない。
腰を庇いながら何とか起き上がると、隣でスヤスヤ眠る相葉さんを突っついた。
N「ねぇ、時間ヤバイんだけど!」
A「・・・んん?」
顔を顰めながら、片目だけ開けた相葉さんがボンヤリ俺を見る。
N「すぐ用意しないと遅刻する。」
A「・・・・・今何時?!?!」
ガバッと跳び起きて時計を確認すると、ヤバイヤバイと騒ぎながら着替えを始めた。
A「にのっ、俺の適当に貸すよ!」
これならサイズ合うだろ、と渡された服をそのまま返す。
A「あれ、これ嫌?」
N「自分の服あるもん。」
A「え?」
スタスタと相葉さんの前を通り抜けて、クロゼットの奥の引き出しを開けて見せる。
N「俺の服はここの中にあるから。
洗濯したらここ戻してよ?」
ニッコリ笑って言うと、さっさと
自分の服に着替える。
これは、これからしょっちゅう泊まるぞって意思表示。
だから鍵よこせ。
A「にの・・・」
N「ほら、急がないとマネージャー来ちゃうから。
コーヒーくらい飲もうよ。」
相葉さんが嬉しそうに笑ってるのは、気のせいじゃないよね?